金目鯛の干物には何故ウロコがついてる事が多いのか?
デパートやスーパーでキンメダイの干物って売ってますでしょ!
あれって、ウロコが付いたままになってるものが多いのですよ~
うちは元魚屋だったのでね、大体はウロコを取って干物を作ってましたよ。
それでは何故ウロコを付けたままの金目鯛の干物とウロコを取ったキンメダイの干物が存在するのかを~知ってる範囲でお答えしま~す。
(正解という訳ではないのでね。あしからず~)
金目鯛ってウロコを取り去ると皮が破けやすい。
まづは、キンメダイの皮ってのが柔らかくって破けやすいってのがあります。
どういう事かといいますとね。
脂ののったキンメダイだと、皮と身の間に脂分があってね、
皮は剥がれやすい状態になってます。
そのキンメダイをコンロなんかで焼いた場合、皮の方から焼けばいいのですが~
身の方から焼く人もいます。
そうするとキンメダイの下の皮が網にくっ付いちゃってね。
ひっくり返す時に破け易いのです~
皮が破けとしまうとね、金目鯛は身質が柔らかいから~
お皿に移すまでの間にボロボロと崩れてしまう事にもなり易いです。
つまり、焼き魚というお料理をしずらくなってしまうという事なんです。
金目鯛はウロコを取ってしまうと白くなり易い。
もう一つの理由がこれ!
業者さんの中にはこの理由を挙げる人も結構います!
金目鯛ってね、ウロコが赤い色をしてるんです。
それなものでね、キンメダイのウロコを全部取ってしまうと~
まあ、身の方もそれなりに赤い色はしてますけどもね。
何か白っぽい感じになり易いです。
時間が経つほど白っぽさは強くなります。
金目鯛でも白っぽいと赤魚と間違われて安っぽく見られる。
白っぽいと鮮度が悪そうに見えたり~
なんか金目鯛ではないようにも思われてしまいます。
よく、赤魚と間違う人もいますね。
赤魚とキンメダイではお値段の付け方が大分違いますので~
業者さんなんかは誰が見てもキンメダイだって分かるようにウロコを取らないでつくる場合も多いみたいです。
赤魚とかなら頭がついてないとかで見る人が見ればわかるのですけども、
一般の消費者にはそれは望めませんから。
キンメダイのひものを冷凍にした時には劣化が早まる。
これはキンメダイを干物に加工してから冷凍にする時に起こることなんですけどね。
冷凍にすると脂ののってる金目鯛とかなら酸化現象を起こし易いのですよ。
酸化現象ってのは脂が空気に触れて劣化していくものなんです。
この酸化現象が起こると~見た感じも変わってきますよ!
なんか黄色っぽいっていうのか~
脂が悪くなってきているなぁ~ってのが分かる色になります。
味だって落ちるし、匂いも悪くなって健康上もあまり良くない。
ウロコが付いていればね、空気との接触が少なくなる分だけ長持ちさせる事が出来る様になります。
最近では真空パックとかで劣化を防ぐ事も行われてきてますがね。
まとめ
大体はこんな感じで金目鯛の干物にはウロコがついてることが多いという事でした。
昔ながらの作り方でもあるので他の理由ってのも昔の人は感じていたのかもしれませんがね。
- キンメタイの干物を焼いたときに皮が破れてボロボロに崩れるのを防ぐ。
- キンメタイの干物が色落ちしていくのを防ぐ
- キンメタイの干物の劣化を遅らせる
大体、この理由ではないかなぁ~って思ってます。
この記事の始めの方には
「うちのお店では、金目鯛の干物はウロコを引いて作ってました」っと書いたんですがね。
その理由もちょこっとだけ~書いておきますね~
何故「魚よし」では金目鯛のウロコを引いてから干物を作っていたのか?
うちのお店ではあまり沢山の数の干物は作りませんでした。
出来上がったら直ぐに売り切れる数程度です。
よく干物は保存食って言われますがね。
「魚よし」では干物ってのは保存も出来るけどもやはり鮮度勝負なものって考えてたのです。
鮮度勝負だから新しいうちに食べて欲しかった。
だから、金目鯛の干物が白くなるなんて時間は必要なかったのです。
「魚よし」では干物はお料理の方法の一つであるっと思ってました。
だからこそ、「キンメダイの干物は皮の方から焼いた方がいいです」とお客様にお伝えした。
悪くなるのは時間が経てば当然のことでその事も知ってほしい気持ちもあった。
冷凍しておけば便利には使えるけれど、やっぱり味は落ちます。
だから、出来るだけ一度も冷凍しない状態で食べて頂きたかった。
まあ、そんな自分勝手な理由から金目鯛のウロコは取ってから干物は作ってました。
干物であっても鮮度は大切だと思ってました。
いまさらではありますが、そんな気持ちで干物を作ってたっというのが正直なところでした。
。。終わり。
以上、ここまで読んで頂けてありがとうございました。
嬉しいです。
ついてました。どうもありがとうございました。「感謝」
m(_ _)m
泉水善光