PR

備蓄米とは?倉庫はどこにあるの? ~「もしも」の時のお米の話~

※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています。
この記事は約11分で読めます。

スーパーでいつでも当たり前に買えていたお米。

でも、最近(2025年5月時点)では高価なお米だけしかなかったりしてますよね。

店頭にお米が無いことだってあります。

実は以前に日本は深刻な米不足に見舞われ、お米を求める人々が店に殺到する「平成の米騒動」が起きました。

この苦い経験から政府備蓄米制度が生まれたのです。

国が約100万トンものお米を貯蔵し、私たちの食卓を守っているって知っていましたか?

そのあまり知られていないであろう仕組みと、備蓄米の安全性について調べてみたのでお伝えしますね。

どうぞ最後まで読んでくださいませ。

  1. なぜ政府はお米を貯めているの? ~あの米不足の経験から~
    1. 1993年「平成の米騒動」が制度化のきっかけ
    2. 1995年から法律に基づく制度がスタート
    3. 災害対策と価格安定の役割も
  2. どうやって貯蔵しているの? ~集める→保管→入れ替えのサイクル~
    1. 買い入れから供給までの流れ
    2. 品質維持のための継続的管理
  3. どれくらいの量を貯蔵しているの? ~目標は100万トン~
    1. 実際の備蓄状況
  4. どこから、どれだけお米を買い入れているの?
    1. 買い入れの仕組み
    2. 品質基準と対象品種
    3. 買い入れ対象地域
  5. 備蓄米はどこに、どうやって保管されているの? ~全国の倉庫と低温管理~
    1. 政府指定倉庫の活用
    2. 低温管理による品質保持
    3. 保管効果の実証
    4. 入れ替えサイクル
  6. 備蓄米の品質って大丈夫?
    1. どんな種類のお米を貯蔵しているの?
      1. 具体的な品種例
      2. 販売時の表示
    2. 貯蔵したお米は安全?美味しく食べられる?
      1. 厳格な安全管理
      2. 味について
      3. 品質向上への取り組み
      4. 最近の品質改善
      5. 美味しく食べる工夫
    3. 品質を保つための工夫とは? ~しっかり管理・検査~
      1. 最適な保管条件
      2. 保管効果の検証
      3. 厳重なセキュリティ体制
      4. 定期的な入れ替え
    4. 「無洗米」でも貯蔵しているの?
      1. 精米備蓄の規模と根拠
      2. 運用体制と管理方法
      3. 供給と入れ替えサイクル
  7. 【まとめ】備蓄米とは?倉庫はどこにあるの? ~「もしも」の時のお米の話~

なぜ政府はお米を貯めているの? ~あの米不足の経験から~

政府がお米を貯めている一番の理由は、国民が主食のお米をいつでも安定して買えるようにするためです。

これは、思いがけない問題が起きた時に備えるための国の大切な仕組みです。

1993年「平成の米騒動」が制度化のきっかけ

この貯蔵制度ができるきっかけとなったのが、1993年に起きた記録的なお米の大凶作です。

この時、日本国内でお米の量が大幅に減って、買い物客がお米を求めてお店に殺到するという混乱が起きました。

この出来事は「平成の米騒動」と呼ばれ、食べ物の安全保障がいかに大切かを改めて教えてくれました。

1995年から法律に基づく制度がスタート

この苦い経験を受けて、いつどのような状況になっても国民にお米を供給できるよう、日本では1995年から法律に基づいて国のお米貯蔵が制度化されました。

災害対策と価格安定の役割も

政府は、このような過去の教訓や、将来起こりうる自然災害、大規模な不作といった事態に対応するために貯蔵を行っています。

また、お米の収穫量が多すぎて市場価格が大きく下がったり、逆に足りなくて価格が急に高くなったりする時に、市場への供給量を調整することで、お米の値段を安定させる役割も担っています。

このように、政府備蓄米制度は、過去の経験から学び、将来にわたって国民の食べ物の安全を確保するための、とても大切な仕組みとして運用されています。

どうやって貯蔵しているの? ~集める→保管→入れ替えのサイクル~

政府備蓄米制度は、国民へのお米の安定供給を確保するため、計画的な「集める(買い入れ)」、「保管」、そして「入れ替え(古いお米の売却)」のサイクルで運用されています。

このサイクルは、常に一定量の備蓄水準を保ちつつ、お米の品質を維持することを目的としています。

買い入れから供給までの流れ

政府は、毎年計画的に一定量のお米を生産者や流通業者から買い入れます。

買い入れたお米は、品質が悪くならないように適切な方法で保管されます。

そして、一定期間(通常は5年程度)保管された古いお米は、新しいお米と順次入れ替えられ、主に家畜の餌や加工用など、主食用以外の用途で市場に放出されます。

ただし、大規模な不作や災害が発生した際には、主食用として供給されることもあります。

品質維持のための継続的管理

この継続的なサイクルによって、貯蔵されたお米の新鮮さを保ちながら、国の備蓄目標量を維持しています。

どれくらいの量を貯蔵しているの? ~目標は100万トン~

政府が貯蔵しているお米の量は、おおむね100万トン程度を目標水準として運用されています。

なぜこの量が目標とされているかというと、10年に一度起きるような大規模な不作や、通常程度の不作が2年連続で起きた場合でも、国産米だけで必要な供給量をまかなうことができる水準だと考えられているためです。

つまり、予想される最も厳しい状況の一つにも対応できるだけの量を目安としています。

実際の備蓄状況

2019年3月時点の情報によると、当時の備蓄米の在庫量は91万トンでした。

このように、目標である100万トン程度を維持するように運用が行われています。

どこから、どれだけお米を買い入れているの?

政府は、上記の備蓄目標を維持するため、原則として毎年21万トン程度のお米を買い入れています。

この年間買い入れ量は、以前は約20万トン程度とされていましたが、環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)の発効に伴い、オーストラリアに対する国別枠の輸入量に相当する量が加えられ、21万トン程度となりました。

毎年約20万トンずつ買い入れ、5年程度保管するというサイクルで約100万トンの備蓄を維持しているという情報とも合っています。

買い入れの仕組み

この買い入れは、主に種まき前契約による買入という形で行われます。

つまり、お米の種をまく前に、政府と生産者や集荷業者との間で契約を結び、その契約に基づいて買い入れが行われます。

品質基準と対象品種

買い入れの対象となるのは、全国各地で生産される国産のうるち米で、農産物検査法に基づき3等以上の格付けなど、一定の品質基準を満たした玄米です。

買い入れ対象地域

特定の年産において、北海道、青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、新潟、富山、石川、福井、長野、岐阜、静岡、愛知、三重、滋賀、鳥取、島根、岡山、徳島、高知、福岡、佐賀、長崎、熊本、大分など、様々な都道府県から買い入れが行われています。

このように、政府は特定の地域に偏らず、全国の産地から計画的に備蓄米を買い入れることで、国の備蓄量を確保しています。

備蓄米はどこに、どうやって保管されているの? ~全国の倉庫と低温管理~

政府備蓄米は、国民への安定供給という重要な役割を果たすため、特定の場所にまとめるのではなく、全国各地の複数の倉庫に分けて保管されています。

これは、特定の地域で大規模な災害が発生したり、何らかの事故が起きたりした場合でも、他の地域の備蓄米を使って対応できるようにするためです。

また、必要な時にすぐに被災地などに供給できるよう、港に近い倉庫や内陸部の倉庫など、様々な立地条件の場所が考慮されています。

政府指定倉庫の活用

保管場所としては、農林水産省が直接管理する倉庫だけでなく、厳しい基準を満たした民間の倉庫会社の倉庫も「政府指定倉庫」として借り上げて活用しています。

これらの倉庫では、備蓄米が盗まれたり、品質が悪くなったりしないよう、厳重な管理体制が取られています。

ただし、安全上の理由から、具体的な個別の倉庫の場所が公表されることは通常ありません。

低温管理による品質保持

お米の品質を長期間保つために最も重要なのが、適切な温度と湿度での保管です。

備蓄米は、主に精米される前の玄米の状態で、温度15℃以下、湿度60~65%を目安とした「低温倉庫」で保管されるのが一般的です。

低温かつ適切な湿度で保管することで、お米の新鮮さが悪くなるのを抑え、カビの発生やコクゾウムシなどの害虫の繁殖を防ぐことができます。

保管効果の実証

品質試験の結果でも、15℃以下の低温倉庫で保管された精米は、18ヶ月経過しても味が大幅には落ちないことが示されています。

入れ替えサイクル

貯蔵されたお米は、通常、約5年程度保管された後に順次新しいお米と入れ替えられます。

この「集める(買い入れ)→保管→入れ替え(古いお米の売却)」のサイクルによって、備蓄水準を維持しつつ、備蓄米の品質を保っています。

政府は、農林水産省の管理のもと、この分散保管体制と低温管理を組み合わせることで、国民に安全で一定の品質のお米を、必要な時に確実に供給できる体制を整えています。

備蓄米の品質って大丈夫?

政府が貯蔵しているお米は、万が一の事態に国民へ供給される重要な食べ物です。

そのため、安全性や品質の維持には最大限の注意が払われています。

ここでは、備蓄米がどのようなお米で、どのように管理され、どの程度安心して食べられるのかについて詳しくご紹介します。

どんな種類のお米を貯蔵しているの?

政府備蓄米として買い入れられるのは、主に国産のうるち米です。

特定の銘柄米に限定されているわけではなく、その時々の調達状況に応じて、全国各地の様々な産地や品種のお米が対象となります。

買い入れの際には、農産物検査法に基づき、3等以上の格付けなど、一定の品質基準を満たした玄米が選ばれます。

具体的な品種例

過去には、山形県の「はえぬき」、新潟県の「こしいぶき」、青森県の「まっしぐら」といった特定の品種が含まれていたこともありますが、これはあくまで一例です。

販売時の表示

また、実際に備蓄米が市場に放出される際には、品質を均一化する目的などから、複数の産地や品種のお米が混ぜられて「国産米」として販売されることが一般的です。

このため、個別の商品パッケージに具体的な品種名が書かれていないことも多くあります。

貯蔵したお米は安全?美味しく食べられる?

「備蓄米は古そうだけど、食べても大丈夫?」という疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。

結論から言うと、政府備蓄米は人が食べても安全です。

安全性への配慮は非常に徹底されています。

厳格な安全管理

政府が貯蔵するお米は、食品衛生法などの安全基準をクリアしており、カビ毒などの有害物質の検査も徹底されています。

保管中も定期的に品質検査が行われています。

精米される前の玄米の状態で、温度や湿度が適切に管理された専用の倉庫で保管され、供給される際には精米されます。

このような厳格な管理体制により、安全性が確認されています。

味について

ただし、味については、通常の市販されている新米と比べると、長期間(1年~5年程度)保管されているため、いわゆる「古米」となり、味や香り、食感がやや劣る場合があることは事実です。

特に長期保管米は、炊き上がりの香りや粘りが弱くなることがあります。

品質向上への取り組み

しかし、現在の保管技術は向上しており、特に精米前の玄米状態で低温管理されているため、一般的な古米よりも品質の劣化は抑えられています。

専門家の評価では、「普通に美味しい国産米」とされているという情報もあります。

最近の品質改善

また、2024年や2025年の備蓄米放出の事例では、比較的新しい米(前年産や前々年産)も含まれており、古米と新米が混ぜられて販売されることも多いため、味の違いは感じにくくなっているという報告もあります。

美味しく食べる工夫

炊き方や調理法を工夫することで、備蓄米も美味しく食べることができます。

例えば、炊き込みご飯やチャーハン、リゾットなど、味付けを工夫した料理にすると、古米特有の風味が気になりにくくなります。

品質を保つための工夫とは? ~しっかり管理・検査~

政府備蓄米の品質を長期間維持するためには、様々な工夫と管理が行われています。

まず、保管される場所は、農林水産省が直接管理する倉庫だけでなく、厳しい基準を満たした民間の倉庫会社の倉庫も「政府指定倉庫」として借り上げて活用されています。

これらの倉庫は、特定の場所にリスクが集中しないよう、全国各地に分散して配置されています。

最適な保管条件

最も重要な工夫の一つが、保管方法です。

お米の新鮮さの劣化や虫の発生を防ぐため、備蓄米は主に精米前の玄米の状態で、温度15℃以下、湿度60~65%を目安とした「低温倉庫」で保管されるのが一般的です。

低温かつ適切な湿度で保管することで、お米の呼吸や酵素の働きを抑え、品質の劣化を最小限に食い止めることができます。

保管効果の検証

15℃以下の低温倉庫で保管された精米は、18ヶ月経過しても味は大幅には低下しないことが試験で示されています。

厳重なセキュリティ体制

さらに、備蓄米は国民の重要な食べ物として、盗難防止や品質管理のために厳重な管理体制のもとで保管されています。

前述のように、保管中や出荷前には定期的な品質検査やカビ毒の検査が行われ、安全性が確認されています。

定期的な入れ替え

そして、貯蔵されたお米は、通常、約5年程度保管された後に順次新しいお米と入れ替えられます。

この「集める(買い入れ)→保管→入れ替え(古いお米の売却)」のサイクルによって、常に一定量の備蓄水準を維持しつつ、備蓄米の品質を保っています。

「無洗米」でも貯蔵しているの?

政府は、緊急時により速やかに、かつ炊飯の手間を省いて提供できる形態として、精米(無洗米)形態での備蓄も一部実施しています。

この精米備蓄は、東日本大震災の際に被災地から応急食料としての精米供給が強く要請された経験や、大規模災害発生直後に大都市圏で発生が想定される需要増加や精米供給能力の低下に対応する必要性を背景に開始されました。

精米備蓄の規模と根拠

精米備蓄の量は500トンを目標として運用されています。

これは、東日本大震災発生から約1ヶ月半の間に被災地向けに供給された精米量に相当する量です。

運用体制と管理方法

精米備蓄の実施主体は、政府所有米穀の販売等業務を委託された民間の団体等が行っています。

保管については、玄米備蓄と同様に温度15℃以下、湿度60~65%を目安とした低温倉庫で保管されています。

供給と入れ替えサイクル

備蓄期間を経過した精米は、通常は非主食として販売されますが、大規模災害が発生した場合は、本来の目的どおり被災地等に供給されます。

精米備蓄も、一定期間での入れ替えが行われており、切り替え時期が半年ごとになるようなスケジュールで運用されています。

【まとめ】備蓄米とは?倉庫はどこにあるの? ~「もしも」の時のお米の話~

1993年の「平成の米騒動」から生まれた政府備蓄米制度は、約100万トンのお米を全国の低温倉庫で5年サイクルで管理し、私たちの食の安全保障を支えています。

厳格な品質管理により安全性は確保されており、味は新米よりやや劣りますが、現在の保管技術で品質劣化は最小限です。

普段は意識しない制度ですが、災害や不作時に国民の食卓を守る重要な備えとして機能しています。

大変ありがたい制度があったのですね。

これで備蓄米を購入することに違和感はなくなった気がいたしました。

それではこの辺で。

ここまで読んで頂きまして誠に有り難うございました。

嬉しい楽しい、ついてます。

感謝

泉水善光

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました