「随意契約（ずいいけいやく）」という言葉は、普段あまり聞かないかもしれませんね。
難しい漢字が並んでいて、ちょっと分かりにくいですよね。
今回話題となっている備蓄米の随意契約について、わかりやすく説明していきたいと思います。
中学生でも理解できるような簡単な言葉を使って書いていきますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
備蓄米の「随意契約」を簡単な言葉で説明
簡単に言うと、国や市役所などの「お役所」が何かを売り買いするときの話なんです。
普通だったら、みんなで値段を競い合って一番良い条件の人と契約しますよね。
でも随意契約では、そういう競争はしないんです。
役所が「この会社に、この値段で売りますよ」って直接決めちゃうんですね。
買い物をするときも、仕事をお願いするときも同じです。
つまり、相手と値段を役所が直接指定して契約する方法のことなんです。
「一番高い値段をつけてくれた人に売る」方法じゃないってこと
普通の「競争入札」っていうのは、こんな感じです。
みなさーん、一番高い値段をつけてくれた人にお米を売りますよ！
こうやって競争してもらって、一番良い条件の人を選ぶんですね。
でも随意契約は違うんです。
あなたに、この値段で売りますね。
って、お店の人が直接相手を決めるイメージなんです。
今回ニュースになっている「政府の備蓄米の売り渡し」も、これまではずっと「競争入札」でやってきました。
それが今度は「随意契約」という方法に変わることになったんですね。
なぜ備蓄米を「随意契約」にするの？その特別な理由とは
あれ？
競争した方が、国にとってもお得になるんじゃないの？
って思いますよね。
確かにその通りなんです。
国がお金を使ったり物を売ったりするときは、基本的にたくさんの業者に参加してもらうんです。
そして一番良い条件を出してくれた人と契約する「競争入札」をするのがルールなんですね。
その方が公平だし、みんなが納得できるからです。
でも時には、「競争入札だとうまくいかないよ」っていう特別な事情があるんです。
そういう場合には「随意契約」が認められているんですね。
今回の政府備蓄米のケースでは、こんな理由で随意契約が選ばれました。
お米の値段を下げたいから！
今、スーパーで売られているお米の値段がすごく高くなっていますよね。
私たち消費者にとっては、本当に家計の負担になっています。
政府はこんな状況に「国が持っている備蓄米を市場に出して、少しでもお米の値段を下げたいな」って考えているんです。
これまでは備蓄米を「競争入札」で「一番高い値段で買ってくれる業者さん」に売っていたんですね。
でもこの方法だと、「せっかく備蓄米を売っても、市場のお米の値段がなかなか下がらないじゃない！」っていう声があったんです。
「随意契約」にすると、政府が「この値段で売りますよ」って直接決められるようになるんです。
これまでの入札価格よりもグッと安い値段で売ることができれば、その備蓄米がお店に並んだときに、お米の値段も下がるんじゃないかって期待されているんですね。
備蓄米を早く市場に届けたいから！
「競争入札」って、実はけっこう時間がかかるんです。
たくさんの業者さんに「こういう条件で売りますよ」ってお知らせして、入札の準備をしてもらわないといけないんですね。
実際にお米を買ってもらうまでの手続きに、けっこう時間がかかっちゃうんです。
一方で「随意契約」なら、相手をこちらから直接決められるので、手続きがシンプルになります。
だから備蓄米を市場に早く届けて、お店に並べてもらうまでの時間を短くできるかもしれないんですね。
法律でも認められている「特別なケース」だから
国の契約は基本的に「競争入札でやりなさい」って「会計法」という法律で決まっているんです。
でも法律にも例外があって、
「競争入札じゃ目的が達成できない場合」とか
「急いでいる場合」みたいな「特別な事情」があるとき
は、随意契約でもOKなんです。
備蓄米の売り渡しは、まさにこの「特別なケース」に当てはまるっていうことなんですね。
法律では「生産物を売り払う場合」も随意契約が認められる条件の一つになっていて、備蓄米の売却はこれに該当する可能性があるんです。
こうして「お米の値段を下げる」「早く市場に届ける」という目的を達成するために、随意契約という特別な方法が選ばれたということなんです。
備蓄米を随意契約にすることで心配される点は？
でも政府が備蓄米を随意契約で売るって決めたことで、「ちょっと心配だな」って思われる点もあるんです。
本当にお米の値段は下がるのかな？
随意契約にすることで、政府は備蓄米を安い値段で売ることができるようになります。
これまでの入札価格よりも低い値段で売って、お店での値段も下げてもらおうっていう狙いがあるんですね。
でも専門家の人たちは
うーん、そう簡単にはいかないかもしれない
って言っているんです。
お米を作る人と私たち消費者では、「適正な値段っていくらなの？」っていう考え方が全然違うんですよね。
みんなが納得できる値段をパッと決めるのは、正直言って難しいみたいです。
それに販売店だって商売ですから、
安く買って高く売る
のが基本ですからね。
「えこひいき」って疑われちゃうかも
随意契約では、政府が
「どの業者に」
「どのくらいの量を」
「いくらで」売るのか
を自由に決められるんです。
つまり政府が「あの会社にお願いしよう」って直接相手を選ぶってことですよね。
これって良い面もあるんですけど、ちょっと心配な面もあるんです。
随意契約は競争入札に比べて、
どうしてその会社に決めたの？
値段はどうやって決めたの？
っていう過程が見えにくくなっちゃうんですね。
選ばれなかった業者さんからは、
なんであの会社なの？
えこひいきじゃない？
って思われちゃう可能性もあるんです。
だからこそ、契約するときには「透明性」がとっても大切になります。
「なぜその会社に決めたのか」「いくらで契約したのか」をしっかりみんなに説明する必要があるんですね。
「公平性」も忘れちゃいけない大事なポイントです。
本当にスムーズにお店まで届くのかな？
随意契約で契約自体は早くできたとしても、実際に備蓄米が私たちの近所のお店に並んで買えるようになるまでには、やっぱり時間がかかりますよね。
お米を運んだり、お店に並べたりする作業もありますし。
日本米穀商連合会っていう団体は、「今の状況だと、物流のことも含めて、備蓄米をスムーズにお店まで届ける仕組みを考える方が大事なんじゃないかな」って言っているんです。
専門家の人も、「入札をやめただけじゃ、備蓄米が流通するのが遅いっていう根本的な問題は解決しないかもしれないよ」って指摘しているんですね。
もし政府が「普通のお米よりも備蓄米を優先して流通させたい」って考えるなら、もっと特別な対策が必要かもしれません。
例えば、運んでくれる業者さんに「経費を助成します」とか、値段の差額を補う「補給金」を出すとか、そういうアイデアも出ているみたいです。
全国のスーパーが参加している日本チェーンストア協会は、「一部のスーパーではお米が集まらなくて、販売を制限している状況もあるから、今回の随意契約での備蓄米販売が安定供給につながってくれればいいな」って期待を寄せています。
【ちょっと豆知識】備蓄米って他にも色々使われているんです
ちなみに、政府の備蓄米って、値段を下げるために市場で売る以外にも、実は色々なところで活用されているんですよ。
例えば、こども食堂やフードバンクには無料で提供されています。
学校給食でも使われているんです。
「いざという時のための備え」っていう本来の目的以外にも、困っている人たちや子どもたちの食事を支える大切な役割を果たしているんですね。
【まとめ】備蓄米の「随意契約」って結局何なの？
ここまで見てきたように、備蓄米の「随意契約」っていうのは、政府がお米の値段を下げて、なるべく早く備蓄米を私たちの手に届けようっていう政策なんですね。
この取り組みで、少しでもみんなの生活が楽になってくれたらいいなって思います。
期待して見守っていきたいですね。
それではこの辺で。
ここまで読んで頂きまして誠にありがとうございました。
嬉しい楽しい、ついてます。
感謝
泉水善光